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屋根カバー工法のメリット・デメリットと注意点

この記事はこんな人におすすめ

  • 費用を抑えられると聞いたけど、カバー工法にデメリットがあるのか知りたい
  • カバー工法を検討しているけど、失敗や後悔を避けたい
  • カバー工法の詳細や費用を知った上で工事を依頼したい

この記事で伝えたいこと

  • カバー工法のメリットとデメリットを理解する
  • カバー工法が必ずしも安価で最適ではないことを知る
  • 葺き替え工法とカバー工法の違いを理解し、適切な工法を選ぶ

屋根カバー工法が何か、簡単に知りたい!

カバー工法の内容

屋根カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる方法です。この方法は、屋根材を取り除く必要がないため、費用を抑えながら工期を短縮できるのが特徴です。特に、ガルバリウム鋼板などの軽量な金属製屋根材が多く使用され、家の構造に負担をかけにくいのも魅力です。

カバー工法の作業手順
  1. 屋根材の汚れやごみを取り除き、きれいに洗浄
    • 作業の第一歩は、屋根の表面を清潔にすることです。これにより、新しい屋根材がしっかりと密着し、長持ちする基盤ができます。
  2. 棟板金(むねばんきん)などを撤去
    • 屋根の頂点にある棟板金を取り外します。これは新しい屋根材をしっかりと設置するための準備です。
  3. 防水シート、屋根下地、屋根材の順に重ねて施工
    • 最後に、防水シートを敷き、その上に屋根下地と屋根材を重ねていきます。このプロセスにより、二重の保護層が形成され、断熱性や防水性が向上します。

カバー工法のデメリット

  1. 瓦屋根にはできない
    • 瓦屋根はその特有の形状と重量から、カバー工法には適していません。瓦屋根の修理やリフォームを考える場合は、カバー工法ではなく、葺き替え工法を検討する方が良いでしょう。瓦屋根の形状に対応できる業者もありますが、その場合、費用や作業の手間が増えることが多いです。
  2. 耐震性が下がる
    • 屋根が重くなることで建物の重心が上がり、地震時の揺れが大きくなる可能性があります。特に、元の屋根材が重い場合、追加する屋根材の重量に注意が必要です。軽量なガルバリウム鋼板を使用することでこの問題を緩和できますが、それでも耐震性に影響が出る可能性があります。
  3. 費用が高くなることがある
    • 必ずしもカバー工法が葺き替えより安価になるとは限りません。例えば、屋根面積が大きい場合や特殊な屋根形状の場合、カバー工法の方が高額になることがあります。また、古い屋根材にアスベストが含まれている場合、その処理費用が追加されることも考慮する必要があります。
デメリットまとめ

屋根を重ねることで将来的に雨漏りや下地の問題が発生した際には、二重の屋根をはがす必要があり、費用や工期が大幅に増加するリスクがあります。そのため、カバー工法を選ぶ際には、慎重に判断することが重要です。

カバー工法のメリット

  1. 費用を抑えられる
    • カバー工法の最大のメリットは、既存の屋根材を撤去する必要がないため、廃材処分費や人件費を大幅に削減できることです。これは、工事全体のコストを抑える大きなポイントです。
  2. 断熱性・防音性・防水性が高まる
    • 新しい屋根材を重ねることで、屋根の厚みが増し、断熱性や防音性が向上します。また、金属製の屋根材は防水性に優れているため、雨漏りのリスクを軽減することができます。さらに、ガルバリウム鋼板には断熱材や防音材が組み込まれている製品もあり、追加の性能向上が期待できます。
  3. 工期が短い
    • 屋根材の撤去作業がないため、工期が短縮されます。通常、カバー工法では2~3日程度で完了することが多く、葺き替え工事の7~10日と比べると大幅に短縮できます。これにより、工事期間中の生活への影響も最小限に抑えることができます。

葺き替え工事とカバー工法の比較

葺き替え工事とカバー工法を比較して、自宅の屋根に適した方法を選ぶための参考にしてください。

特徴葺き替え工事カバー工法
費用高め安め
工期長め短め
耐震性向上する低下する可能性あり
メンテナンス容易難しい

屋根カバー工法のデメリットが目立つ状態とは

カバー工法には適さない屋根もあります。以下のような屋根は注意が必要です。

  • 屋根材の劣化や破損が激しい屋根
    • 下地がしっかりしていない場合、カバー工法は雨漏りの原因になることがあります。破損が激しい屋根には、カバー工法は避け、葺き替えを検討する方が安全です。
  • 煙突や天窓のある屋根
    • 突起物がある屋根は、カバー工法が適さない場合が多いです。煙突や天窓との間に雨水やごみが溜まりやすくなり、雨漏りのリスクが高まります。

カバー工法のデメリットの注意点

  1. 火災保険適応外
    • カバー工法による屋根修理は火災保険の適応外です。火災保険は、基本的に同じ屋根材を使用した修理や天災による被害にのみ適応されます。
  2. 飛び込み営業に注意
    • 「屋根が割れていて老朽化しているのでカバー工法しませんか?」といった飛び込み営業には注意が必要です。信頼できる業者を調べて依頼することが大切です。

まとめ

カバー工法は費用や工期の面で非常に魅力的な選択肢ですが、デメリットも無視できません。ご自宅の屋根の状態を正確に把握し、カバー工法が適しているかどうかを慎重に判断することが重要です。信頼できる業者に相談し、後悔しない工事を進めましょう。カバー工法を検討している方は、費用面だけでなく、耐震性や将来のメンテナンスも考慮して選択することが大切です。

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